神社本庁が打ち出している神社振興対策は、 氏子・住民と神社との密着をはかる様々な施策を通してその神社の振興をはかり、 更に周辺神社に対しても良い刺激を与え共々に隆昌することを目的に、 昭和五十年度より施策が開始されました。 既に十期・三十年が終了し、 三重県神社庁に於いても、 これまで下記の神社が指定を受けられご活躍を頂きました。
第一期 鈴鹿市 伊奈冨神社
第二期 北牟婁郡 引本神社
第三期 鈴鹿市 江島若宮八幡神社
第四期 四日市市 足見田神社
第五期 四日市市 殖栗神社
第六期 三重郡 耳常神社
第七期 四日市市 飛鳥神社
第八期 四日市市 石部神社
第九期 志摩市 宇賀多神社
私のご奉仕する花岡神社は旧飯南郡飯高町にあります。 氏子区域の社会環境は大変厳しく、 少子高齢、 過疎による氏子の減少など必然的に活気が失われ、 段々とマイナス傾向にあるように思われます。 氏子数三五五戸・年間予算二、 三六〇、 〇〇〇円のなかで如何に事業を進めていくかが問題でした。
幸いにも、 当社には故柳瀬才治前宮司が作られた敬神婦人会・青年会・獅子舞保存会また伶人、 舞姫の組織があります。
神社の祭りを通して人の和と組織の輪をどの様に築き育てていくか、 また人の集まれる環境作りをどの様にすべきかを大きな課題とし、 次の教化活動目標をたてました。
(1)祭祀の厳修
①総代会・敬神婦人会・青年会・老人会等組織
の充実
②伝統芸能 (獅子舞) の保存と後継者育成
③伶人並びに舞姫指導者の技術の向上
④子供夏祭りの活性
(2)境内整備
①公衆トイレの建設
②安全対策
三ヵ年に亘り神社本庁また神社庁よりご支援を頂き、 氏子総代と共に進めてきましたが、 まだまだ道半ばです。
山口県 八幡宮 宮司 宮崎義敬先生が教化をすすめる上で重要なことは、 「神職としての視点を持つ」 「神職として聞く耳を持つ」 「神職からの発信をする」 の三点に集約されると述べられました。 今後も実践への意欲を持ち続け、 何を考え何を伝えるか、 自分から求めてゆくつもりです。 その手段として、 既存の組織と 「話し」 「語る」 ことが大切であり、 色々な知識を得ることが必要だと感じられました。
最後に指定を頂きました事に深く感謝申し上げます。